23もの複雑機構を搭載。ヴァシュロン・コンスタンタンの天文時計とは?
SIHHの話題をさらう!「レ・キャビノティエ・セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション 3600」が発表
例年、ジュネーブサロンがはじまると、リアルに欲しいと思える時計以外にも、憧れの域を通り越した超複雑時計が自然と目に入ってきます。
2015年に発表されたVACHERON CONSTANTIN(ヴァシュロン・コンスタンタンコピー 代金引換)が、創業260周年のために製作した57ものコンプリケーションを搭載する懐中時計「Ref.57260」は、史上最も複雑な一本として機械式時計の世界に君臨しています。
ダブルフェイスの文字盤を携え、23の複雑機構が搭載される驚異の天体時計「Les Cabinotiers Celestia Astronomical Grand Complication 3600 (レ・キャビノティエ・セレスティア・アストロノミカル・グランド・コンプリケーション3600)」は、その流れを汲む世界でたった一本のみの製造されたユニークピースです。開発には約5年の歳月がかかったと聞きます。
514個の部品をわずか8.7mmのムーブメントにすべての機構を統合し、極限の小型化に成功したキャリバー3600は、2017年現時点での機械式時計の頂点のひとつを極めた存在だと言えるでしょう。
このキャリバーはヴァシュロン・コンスタンタンが19世紀から培ってきた天文コンプリケーションの専門技術が遺憾なく発揮され、常用時、太陽時、恒星時と3つの時間表示が読み取れます。さらには、裏面の表示を読み取りやすくするために、マット仕上げと透明の石をセットしている点も驚きです。
表面は常用時、太陽時の表示のほか、永久カレンダー、ムーンフェイズ、潮汐表示など、15のコンプリケーションが巧みに配置。裏面では文字盤では、サファイアクリスタルのディスク2枚を重ね、特許を取得中の半透明の天空図が描かれ、6時位置にはトゥールビヨンが顔を覗かせます。
かつてヴァシュロン・コンスタンタンの顧客たちを虜にした特注時計の伝統を受け継ぐ、この稀に見るスーパーウォッチ。時計製造の歴史に一石を投じる偉業に、早くも各界から称賛の声が上がっているようです。